稲田堤駅前脳神経外科内科クリニックBlog
| 治る認知症(2)

治る認知症(2)

(2018年4月28日 20:29更新)


 

 

前回、治る認知症として、特発性正常圧水頭症をご説明いたしました。

今回は、もう一つに慢性硬膜下血種についてご説明いたします。

主に65歳以上で頭部打撲後、約1ケ月ごろから発症すると言われております。

脳と骨の間に硬膜という膜があり、その下に血液が溜まり、脳を圧迫する病気です。

要点は

1.頭部打撲後、1-3ケ月で発症

2.頭痛、片麻痺、痴呆、意識障害が徐々に表れる。

3.CT上、硬膜下に沿った部位に、三日月型の血種がみられます。

4.高齢者は、はっきりした外傷の既往がないのに慢性硬膜下血種を起こしてくることがしばしばあります。

5.高齢者では、脳萎縮が強いため、血種による圧迫症状(意識障害、記銘力障害、不安定歩行など)が先行することが多い。

6.治療は、手術(穿頭洗浄術で血種を除去)で改善します。

 

以上、認知症だからといって諦めないでください。

まずは、CT等により検査をしてみてください。

治せる認知症かもしれませんよ。

 


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